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昨年9月にお邪魔した寿月堂さんが
パレスホテルで日本茶アフタヌーンティーをやっていると聞いて
行こうと思っているうちに終了してしまってショックを受けました。
期間はちゃんとチェックしておくべきですね。
今年の目標にしたいと思います……。
蔵出し濃茶を飲んでみたかった。
今年もまたやって欲しいものです。

そんなわけで、今回はラグジュアリーなお店でアフタヌーンティーの気分。
6月に丸の内にオープンしたHIGASHIYAさんで
和のアフタヌーンティーがあると聞き、行ってきました。

HIGASHIYAさんはデザイナーの緒方慎一郎氏が
2003年に立ち上げた和菓子屋です。
銀座のお店には買い物に行ったことあるのですが、
ディスプレイが非常に美しく、お菓子も美味しくて独創的。
ちょっと気を遣う方への手土産に重宝します。
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丸の内のお店はJR東京駅丸の内北口から近いのですが、
改札を出たらぜひ見上げてみてください。
そこには美しいドームが広がっています。
よく見ると、翼を広げた大鷲のレリーフや8つの干支の彫刻もあり、
細部に至るまでとても見事です。
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ドームを堪能したら目の前の横断歩道を渡り
丸の内仲通りまで行くとすぐ着きました。
真っ白な暖簾と立て看板が目印です。

売店部分は残念ながら撮影禁止とのことですが
こちらのお店もディスプレイが美しいです。
和菓子というよりは美術品のお店という感じ。
約50種類の茶葉が並ぶカウンターや
茶器やお皿など生活道具を並べたコーナーも素敵です。

飲食スペースが見当たらないので店員さんに声をかけると、
茶葉のカウンターの奥へ案内してくださいました。
わずか8席のカウンターのみ。
吹き抜けで高い天井、自然光が差し込むガラス張りの壁面、
明るい照明で開放的な売店とは対照的に、
茶房と呼ばれる飲食スペースは薄暗くて天井も低く
茶室を訪れたような気持ちになります。
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モダンでシンプルな壁に違い棚や暖簾をプラスすることで、
グッと洗練された空間に。
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壁の銅板やカウンターの簀の子は水屋を思わせます。
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和のアフタヌーンティーである「茶間食(さまじき)」を注文。
まずは細長い3段の箱に納まったお茶から2種類を選びます。
緑茶だけで8種類、ほうじ茶、番茶、和紅茶、ハーブティー、
桑の葉、万薬茶なんてものもあり、非常に悩みましたが
2019年の日本茶AWARDのプラチナ賞を受賞した
柏木茶園の特上煎茶にしました。
もう1種類は自家製ほうじ茶と季節の食材のブレンド茶。
この日はりんごとシナモン、みかん、春菊で
りんごとシナモンを選びました。
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お菓子も豆大福、玄米大福、本蕨の定番商品や
柚餅子、南瓜餅、侘助、柿衣といった季節ものの
中から一つ選べます。
どれも美味しそうでしたが、南瓜餅にしました。
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温めた茶器に入れた茶葉の香りを堪能した後
目の前で丁寧に淹れてくださったお茶をいただきます。
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肉厚な茶葉は青々とした香りで
飲んだ後の余韻も爽やか。
一煎目は旨みがやや強く、
二煎目は旨みが穏やかにはなりますが
どちらも旨みと甘みのバランスが絶妙です。
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一の盆が到着しました。
この日はお赤飯のおにぎりとお漬物、
いぶりがっこ、きゃらぶき。
竹籠が可愛らしいです。
特にいぶりがっこときゃらぶきが美味しかった。
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舌鼓を打っていると
二の盆と三の盆が同時に到着。
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どっちが二の盆か聞き忘れてしまったのですが
二の盆は間食で、三の盆は和菓子なので
たぶんこちらが二の盆でしょう。
左上から時計回りに、玉子焼き、そば味噌巻き、
棗(なつめ)バター、杏の蜜煮、胡麻豆腐です。
玉子焼きはなめらかで甘みと少しの弾力があり、
玉子豆腐か固めのプリンといった感じ。
そば味噌巻きは、その名の通り甘辛いお味噌を
薄いそばのクレープで巻いています。
棗(なつめ)バターはHIGASHIYA定番の人気商品。
ねっとりとした食感と甘さのナツメヤシの実と
バターのまろやかさ、クルミの香ばしさが相まって
まさにマリアージュです。
杏の蜜煮はみずみずしく、胡麻豆腐は繊細で優しい味わい。
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(おそらく)三の盆は、左からひと口果子、
二種類のカステラ、同じく二種類の羊羹。
手前は先ほど選んだ南瓜餅で、奥の小鉢が豆かんです。
この日のひと口果子(菓子ではなく“果”子)は路考茶。
ブランデー風味の羊羹を、栗の餡で包んだものです。
上品な大人のあん玉といった感じでしょうか。
伝統色の名前がなんともお洒落。
カステラはプレーンとカカオです。
どちらもきめ細かい生地で、ふんわりとした食感で
もっと食べたくなります。
羊羹は一つが椰子の実羊羹(左)。
和の羊羹なのにココナッツの甘い香りがして、
噛むとココナッツの食感がやって来るのが楽しいです。
もう一つは果実と木ノ実の道明寺羹(右)。
栗、胡桃、粟、ナツメヤシ、黒豆、クコの実、無花果、
南瓜の種、と八種類の素材入り。
それぞれ喧嘩せず、滋味豊かな味わいがしました。
南瓜餅は南瓜を練り込んだ餅生地で粒餡を包み、
香ばしく焼き目をつけたもの。
かぼちゃや餡の甘みは控えめで、
甘いものが苦手な方でも食べられそう。
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豆かんは店内でしか食べられないそうです。
寒天はつるりとした舌ざわりで
噛むとプリッとした食感が返ってきます。
コクのある黒蜜の味わいの後に、かすかな磯の香りの余韻。
豆の塩気がアクセントで飽きません。
シンプルだからこそ素材の良さや心遣いが感じられます。
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ブレンド茶は目の前で焙烙(ほうろく)を使って
茶葉を焙じてくれます。
強火で焙じられた茶葉からはかなり煙が出ていて、
茶香炉で焙じていた寿月堂とはずいぶん違うようです。
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焙りたて熱々の茶葉とシナモンスティック、
生のリンゴをガラスの急須へ。
茶葉に比べてリンゴの量が贅沢です。
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こちらが一煎目です。
色は薄いですが、焙じ茶の味はしっかり。
あんなに煙が出ていたのにちっとも焦げた香りはせず、
緑茶の爽やかささえ感じられて驚きます。
かすかなシナモンとリンゴの風味とも相性がいいです。
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そして二煎目。
色が濃く、リンゴとシナモンの味も濃くなっています。
マグカップでグイグイ飲みたいほど美味しい。
もっと濃く淹れてミルクティーにしても良さそう。

伝統とモダン、大胆さと繊細さ、対極をなす要素が融合し
自分の美意識まで高められるようなひと時でした。

実は私、干し柿が苦手なんですが
店内では選ばなかった柿衣(かきごろも)を食べてみたくて
帰りに売店でみたらし団子と買って帰りました。
市田柿を贅沢に丸ごと一つ使い、白餡とバターを挟んだもの。
この干し柿美味しい!苦手じゃなかった!
もっちりした食感と優しい甘さの干し柿と、
甘さ控えめなのにコクがある白餡を
バターが調和させていて、棗バターとはまた違う味わいです。
みたらし団子は気取らない普通のお団子なんですが
期待していた範囲で最高のお味。
もうコンビニのカステラやみたらし団子が
食べられなくなってしまいます。
どうしましょう。

<店舗概要>
店名:HIGASHIYA man(ヒガシヤ マン)丸の内
所在地:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-4-5 三菱UFJ信託銀行本店ビル 1F
アクセス:JR東京駅丸の内北口より徒歩2分
営業時間:11:00~20:00(茶房L.O.19:00)
定休日:なし(年末年始を除く)
電話:03-6259-1148
URL: https://www.higashiya.com/shop/man_marunouchi/
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